ロゼの消費傾向~夏にロゼ~

私も一般の方に、ワイン講座をしていますが、ロゼワイン特集を何度か行うとロゼの講習ネタと用意するロゼのネタが尽きやすく困っています(笑)

夏にロゼ

過去数年来、ヨーロッパではロゼの人気が復活してきています。『ソムリエール9巻』巻末の「ワインの自由」より

フランスで1年間働いた私の部下が「フランスでは夏には、みんなロゼを飲んでいますよ」と言います。

私が影響を受けているマーケティングのプロの方の言葉で覚えているのが、よく『みんな』という場合、その普及率はだいたい60%を超えてからということ。

例えば、スマホ普及率は約60%です。ということは、フランスでは、10人中6人が夏にロゼを飲んでいるのかなぁなんて想像したりしています。

ヨーロッパでのロゼ消費量の増加

『夏にロゼ』をうけてかどうか、世界的なロゼの消費量や、ワイン全体の中でのロゼの消費率は増加傾向にあります。

フランスでは白の消費量を抜いている程で、現在は全ワイン消費量のうちの25~30%弱を占めます(参考にする資料によって、若干の数字の違いがあります)

ロゼの銘醸地といえば、プロヴァンス。フランスのロゼ生産量のうち約40%がプロヴァンス(20%がロワール)です。

日本でも若者のお酒離れが話題にあがりますが、フランスやイタリアでも、若者のワイン離れが取りざたされ、ワインの消費量が減っているなか、この2つの生産地はロゼの恩恵を受けて、生産量が増えているようです。

他の産地もロゼ人気にあやかりたいようで、ボルドーはクラレットという色調の濃いロゼワインの復活の検討を始めたり、ブルゴーニュではプロヴァンスへ調査団が派遣されたりしているようです。

ちなみに、ロゼ躍進のきっかけとして、料理の軽めの味わい思考などがありますが、質の向上もあるのかもしれません。

1998年ごろからアルコール発酵の際のタンクの温度管理もしやすくなり、多くの酸化していないフレッシュなロゼが作りやすくなったようです。その結果、夏にスーパーの棚をロゼが占めるようになり、2001年から2009年まででロゼの売上は68%アップ!

ただ、レストランでの消費量となると、まだ白のほうが多いと数年前のデータか記事でみた覚えがあります。つまり、ロゼは比較的、日常消費しやすい味わいと金額であるといえます。日本では、ロゼとなると、まだまだほのかな甘口のワインをイメージする方も多いし、つまりはそれを期待している方も多いです。

辛口ロゼを売るのは難しいという声が酒屋さんから聞こえますが、まだまだワインは特別な日の飲み物である日本では、ワインに対するイメージギャップがあるのかもしれません。

ソフィア・ロゼ ソノマ・コースト ピノ・ノワール(フランシス・コッポラ)

2007年ヴィンテージではソノマ・コーストやモントレーのピノ・ノワールを用いて醸造した、世界最高クラスのロゼ『ソムリエール9巻』le vin #56

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